1043本の手を持つ千手観音

葛井寺(ふじいでら)

本尊:十一面千手千眼観音菩薩(国宝)

真数千手観音として名高い葛井寺像の脇手は、38本の大手と現状で1001本を数える小手からなります。脇手は本体とは完全に分離し、台座蓮肉の後方左右に立てた2本の支柱に取り付けられており、全体が4つのブロックで構成されています。2本の支柱は各々前面を臀部から腰、背中の形に沿わせて刳り、腰の辺りから上方には乾漆と板材で腰から肩を包み込むような形に造形し、その外側に扇状に大手6本を含む脇手(小手は右方分が164本、左方分が150本)を取り付けている。そして、この前方の脇手に重なるように、半月形の材に大手13本と小手(右方分336本、左方分351本)を取り付けた脇手のブロックを、各支柱の外側面に金具で取り付けている。これらの脇手は、檜材製の一部の小手をのぞき大半は当初のもので、指は銅線に乾漆を盛る乾漆造りながら、掌までは桐材製漆箔です。

 

聖武天皇勅願寺 西国五番札所

紫雲山 葛井寺

〒583-0024 大阪府藤井寺市藤井寺1-16-21